乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた!「二枚歯(サメの歯)」は放っておいて大丈夫?|名駅・名古屋駅の歯医者・小児歯科「名駅サランおとなこども歯科」の医院ブログ

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乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた!「二枚歯(サメの歯)」は放っておいて大丈夫?

こんにちは。名駅サランおとなこども歯科 院長 妹尾です。

※この記事は一般的な情報の提供を目的としています。実際の治療の可否や適応は患者さん個々の状態によって異なりますので、必ず担当の歯科医師にご相談ください。

「うちの子の下の前歯、後ろからもう1本生えてきてる…!」
お子さんの口の中をのぞいて、乳歯がまだしっかり残っているのに、その内側(舌側)から永久歯が顔を出しているのを見つけて、驚かれた保護者の方は少なくありません。歯が二列に並んで見えることから「二枚歯」、サメの歯のように重なって見えることから「サメの歯」と呼ばれることもあります。

結論からお伝えすると、これは生え変わりの時期によく見られる状態で、それ自体は珍しいことではありません。乳歯がグラグラしていれば、自然に抜けて歯並びが整っていくことも多くあります。ただし、「様子を見ていて大丈夫なケース」と「早めに歯科医院で診てもらったほうがよいケース」があります。

この記事では、二枚歯がなぜ起こるのか、おうちでどう対応すればよいのか、歯科医院ではどんなことをするのかを、できるだけわかりやすくご紹介します。

こんな方に読んでいただきたい記事です

・6〜8歳くらいのお子さんの下の前歯が二列になっている
・乳歯がグラグラしているけれど、なかなか抜けない
・抜けそうな歯を家で抜いてよいのか迷っている
・生え変わりの時期に何に気をつければいいのか知りたい
・将来の歯並びへの影響が気になっている

「二枚歯(サメの歯)」とはどんな状態のこと?

通常、永久歯は乳歯の真下から生えてきます。永久歯が上がってくると、その力で乳歯の根が少しずつ溶けて短くなり、支えを失った乳歯がグラグラして自然に抜け落ちます。そして、乳歯があった場所にそのまま永久歯が生えてくる。これが本来の生え変わりの流れです。

ところが、乳歯の根がうまく溶けきらないうちに永久歯が生えてきてしまうことがあります。すると永久歯は乳歯を押しのけられず、少しずれた位置、多くは乳歯の内側(舌側)から生えてきます。その結果、乳歯と永久歯が前後に並んで、歯が二列になったように見えるのです。

特に多いのが下の前歯です。下の前歯は生え変わりのいちばん初めに動き出す場所で、だいたい6歳前後から始まります。次いで上の前歯でも見られることがあります。

見た目のインパクトが強いので心配になりますが、乳歯が抜ければ、生えてきた永久歯が舌に押されて自然と前方に移動し、きれいに並んでいくことも多くあります。まずは落ち着いて、お子さんの口の中の状態を確認してみましょう。

なぜ乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくるの?

原因はひとつではなく、いくつかの要素が重なって起こると考えられています。

1. 乳歯の根が溶けにくかった
永久歯の生えてくる方向が本来の位置から少しずれていると、乳歯の根に力がうまく伝わらず、根が溶け残ってしまうことがあります。この場合、乳歯はいつまでもしっかりくっついたままになります。

2. あごの大きさと歯の大きさのバランス
永久歯は乳歯よりひとまわり大きな歯です。あごの成長が追いついていないと、永久歯が並ぶスペースが足りず、まっすぐ真下から生えてこられないことがあります。

3. やわらかい食事が中心になっている
噛む回数が少ないと、乳歯に加わる刺激が減り、グラグラした歯が自然に取れにくくなることがあります。また、あごの成長にとっても「よく噛むこと」は大切な要素のひとつと考えられています。

4. 痛いのを避けて片側でばかり噛んでいる
グラグラする歯があると、お子さんは無意識にその部分を避けて食べるようになります。すると、ますます乳歯が抜けにくくなるという流れが生まれることがあります。

こうして見ると、二枚歯は「異常」というより、成長のスピードのズレによって起こりやすい状態だとお考えいただくとイメージしやすいかもしれません。

様子を見てよい場合/早めに相談したほうがよい場合

保護者の方が判断に迷いやすいところなので、目安をお伝えします。

しばらく様子を見てよいことが多いケース
・乳歯がすでにグラグラと大きく揺れている
・永久歯が生え始めたばかりで、まだ少ししか出ていない
・痛みや腫れがない

乳歯がぐらついているなら、あと数日から数週間で自然に抜けることも珍しくありません。お子さんが気にして自分で舌や指で動かしているうちに、ぽろりと取れることもあります。

早めに歯科医院で相談したほうがよいケース
・永久歯がかなり生えてきているのに、乳歯がまったく揺れない
・数週間から1か月ほど経っても状況が変わらない
・乳歯や歯ぐきに痛み・腫れ・出血がある
・永久歯が明らかに大きく内側にずれて生えてきている
・上の前歯で二枚歯になっている

上の前歯は下の前歯に比べて自然に整いにくい傾向があるといわれています。また、乳歯が長く居座り続けると、永久歯がその位置で並んでしまい、後の歯並びに影響する可能性も考えられます。判断に迷ったときは、自己判断で様子を見続けるより、一度診てもらったほうが安心です。

おうちでできること・避けたほうがよいこと

やってみるとよいこと

よく噛む食事を意識する
根菜類、きのこ、海藻、噛みごたえのあるお肉など、少し噛む回数が増える食材を取り入れてみてください。あごや歯にほどよい刺激が加わります。

両側でバランスよく噛むよう声をかける
「反対側でも噛んでみようか」と、やさしく促してあげましょう。

グラグラしてきたら、清潔な手で少し動かしてもらう
お子さん自身が指で軽く前後に動かすくらいであれば、抜けるのを後押しできることがあります。無理のない範囲で行ってください。

避けたほうがよいこと

糸などを使って無理に引き抜く
昔ながらの方法ですが、根がまだ溶けていない歯を無理に抜こうとすると、痛みや出血、歯ぐきの傷につながることがあります。お子さんが歯医者さんを怖がる原因になることもあるため、おすすめしていません。

「そのうち抜けるだろう」と何か月も放置する
自然に解決することも多い一方で、長期間そのままだと、永久歯がずれた位置で固定されてしまうことも考えられます。期間の目安を決めて、変化がなければご相談ください。

二列になった部分の歯みがきを省略する
ここが実はいちばん大切なポイントです。次の章で詳しくお伝えします。

二枚歯のときは「歯みがき」が最重要ポイント

歯が二列に並んでいる部分は、歯と歯の間がとても狭く、汚れがたまりやすくなります。しかも、生えたての永久歯は表面のエナメル質がまだ十分に成熟しておらず、むし歯になりやすい時期でもあります。

さらに、乳歯がグラグラしていると、お子さん自身が「痛いかも」と怖がって、その部分のブラッシングを避けてしまいがちです。結果として、生え変わりの時期にむし歯ができてしまうケースは少なくありません。

おうちでのポイント
・前歯の裏側は、歯ブラシを縦に持ち替えて、毛先を1本ずつに当てるイメージで
・グラグラの歯には力を入れず、やさしく小刻みに動かす
・小学生のうちは、週に数回でも保護者の方が仕上げ磨きで確認する
・年齢に合ったフッ素配合の歯みがき粉を活用する
・ヘッドの小さい歯ブラシや、部分磨き用のブラシを使うと届きやすくなります

「痛くないように磨けたね」と声をかけながら進めると、お子さんも安心して口を開けてくれるようになります。

歯科医院ではどんなことをするの?

歯科医院では、まずお口の中を診て、必要に応じてレントゲン撮影を行い、永久歯がどの方向から、どのくらい生えてきているのか乳歯の根がどれくらい残っているのかを確認します。この情報がないと、抜いたほうがよいのか待ったほうがよいのかの判断が難しいためです。

その結果、経過を見守ったほうがよいと判断されれば、次回の来院時期を決めて様子を確認していきます。一方、乳歯が永久歯の生える邪魔をしていると考えられる場合には、乳歯を抜くという選択肢をご提案することがあります。

「抜歯」と聞くと不安になるかもしれませんが、根がほとんど溶けている乳歯であれば、処置自体は短時間で済むことが多いです。お子さんの様子に合わせて、事前に何をするか説明したり、表面に効くお薬を使ったりと、なるべく怖い思いをしないよう配慮しながら進めていきます。

また、二枚歯をきっかけに歯科医院を受診されたことで、あごの成長や噛み合わせ全体の状態を確認できるのも大きなメリットです。生え変わりの時期は、お子さんのお口の成長を見守るうえで大切なタイミングでもあります。

まとめ

・乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくる「二枚歯(サメの歯)」は、生え変わりの時期によく見られる状態です
・乳歯がグラグラしていれば、自然に抜けて整っていくことも多くあります
・一方、乳歯がまったく揺れない、上の前歯で起きている、痛みや腫れがある場合は、早めにご相談を
・家庭で糸などを使って無理に抜くのは避けましょう
・二列になっている部分はむし歯になりやすいため、ていねいな歯みがきと仕上げ磨きを

お子さんの生え変わりは、成長のスピードによって個人差が大きいものです。「他の子と違う」と感じても、それがすぐに問題を意味するわけではありません。ただ、気になる状態が続くときは、専門家の目で一度確認しておくと、その後の見通しが立てやすくなります。

名駅サランおとなこども歯科からのメッセージ

当院は名古屋駅1番出口から徒歩1分の場所にあり、お買い物やお出かけのついでにも立ち寄っていただけます。保育士による無料の託児とキッズスペースをご用意していますので、下のお子さんを連れての受診でも安心してお任せください。

また、日曜日の診療も行っており、平日はお仕事や学校でなかなか時間が取れないご家庭にもご利用いただいています。「歯が二列に生えてきた」「グラグラした歯が抜けない」といった急なご心配にも、できる限り対応いたします。

「これって放っておいて大丈夫?」という段階でのご相談も歓迎しております。気になることがありましたら、どうぞお気軽にお声かけください。

名駅サランおとなこども歯科 院長 妹尾

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