根管治療後に痛みが出るのはなぜ？原因と対処法｜名駅・名古屋駅の歯医者・小児歯科「名駅サランおとなこども歯科」の医院ブログ

こんにちは。名駅サランおとなこども歯科の院長の妹尾です。

「根管治療を受けたのに、まだ歯がズキズキする」

「治療後に噛むと痛いけど大丈夫？」

患者さんからよくいただくご相談のひとつに、「根管治療後の痛み」 があります。

痛みがあると「失敗したのでは？」と心配になるかもしれませんが、多くの場合は一時的な反応で、時間とともに落ち着いていきます。

今回は、根管治療後に痛みが出る原因や経過、対処法について詳しくご紹介します。

① 根管治療とは？

まず根管治療について簡単におさらいします。

根管治療は、歯の神経や血管（歯髄）が細菌感染した際に行う治療です。感染した神経を取り除き、歯の内部を清掃・消毒し、薬を詰めて密閉します。

• むし歯が神経に到達したとき

• 外傷で神経が死んでしまったとき

• 過去に治療した歯が再び感染したとき

このような場合に行われ、歯を抜かずに残すための大切な治療 です。

② 根管治療後に痛みが出る主な原因

治療中は麻酔で痛みを抑えられますが、治療後に違和感や痛みが出ることがあります。考えられる原因を整理します。

1. 処置による一時的な炎症反応

根管内を清掃・消毒する際、器具や薬剤によって周囲の組織が刺激されます。その結果、一時的に炎症が起き、痛みや噛んだときの違和感が出ることがあります。

2. 感染の広がり

もともと感染が強かった場合、根の先にまで炎症が及んでおり、治療後もしばらく炎症が残ることがあります。これが痛みの原因になることも少なくありません。

3. 咬合（噛み合わせ）の影響

治療中は仮の詰め物をしていますが、噛み合わせが少し高いと歯に余計な力がかかり、痛みを感じることがあります。

4. 膿がたまっている場合

感染が根の先で大きく広がっていた場合、膿が完全に引くまでに時間がかかることがあります。膿の圧力が原因でズキズキとした痛みが出るケースもあります。

③ 痛みはどのくらい続くの？

多くの場合、治療後2〜3日程度で落ち着く ことが多いです。

強い炎症があった場合でも、1週間ほどで和らいでいきます。

• 軽い違和感：数日〜1週間程度

• 噛んだ時の痛み：数日から長くて2週間程度

• 強いズキズキする痛み：炎症が強い場合に数日続く

もし 2週間以上続く・痛みが悪化する・腫れが出てきた という場合は、再感染や他のトラブルが考えられるため、早めの再診が必要です。

④ 痛みを和らげるための対処法

1. 処方された薬を正しく服用

   → 鎮痛剤や抗生物質が処方された場合は、指示通りに服用してください。

2. 噛む力をかけすぎない

   → 治療中の歯は仮詰めなので、硬い物を噛むのは避けましょう。

3. 患部を清潔に保つ

   → 優しく歯磨きをし、口腔内を清潔にしておくことが大切です。

4. 冷やす（炎症が強い場合）

   → 頬の外側から冷やすことで炎症を和らげる効果があります。

⑤ 痛みが長引く場合に考えられること

• 根管内に細菌が残っている

• 根が複雑で消毒が十分に行き届かなかった

• 歯根にヒビや破折がある

• 咬み合わせの問題が解消されていない

このような場合には 再根管治療 が必要になることもあります。当院では、難症例では根管治療専門医とも連携して対応しています。

⑥ 当院での痛み対策

左京山歯科・矯正歯科クリニックでは、根管治療の成功率を高め、痛みを最小限に抑えるために以下の工夫を行っています。

• ラバーダム防湿 で無菌的に治療

• マイクロスコープやルーペ を用いた拡大視野での精密治療

• 根管長測定器やニッケルチタンファイル を使い、正確かつ効率的に清掃

• 必要に応じて 専門医との連携

これにより、患者さんが安心して治療を受けられる体制を整えています。

まとめ

• 根管治療後の痛みは、処置による一時的な炎症や噛み合わせの影響で起こることが多い

• 通常は数日〜1週間ほどで落ち着くが、長引く場合は再診が必要

• 適切な治療とアフターケアで歯を長持ちさせることができる

「治療後に痛みが出て不安」「なかなか治らない気がする」

そんな時は我慢せず、早めに歯科医院へご相談ください。

名駅サランおとなこども歯科では、患者さんの不安を解消しながら、できるだけ歯を残す治療 を心がけています。