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大人の歯ぎしり・食いしばり|朝あごが疲れる、そのサインとセルフケア
名駅サランおとなこども歯科 院長 妹尾
※この記事は一般的な情報の提供を目的としています。実際の治療の可否や適応は患者さんお一人おひとりの状態によって異なりますので、必ず担当の歯科医師にご相談ください。
「朝起きたとき、なんだかあごが疲れている」「家族に“寝ているとき歯ぎしりの音がしていたよ”と言われた」。そんな経験はありませんか。
歯ぎしりというとお子さんの話題になりがちですが、実は大人にも多く見られます。そして先に大切なことをお伝えすると、大人の歯ぎしり・食いしばりは、ご本人に自覚がないまま続いていることがとても多いものです。夜間の歯ぎしりは眠っている間の出来事ですし、日中の食いしばりも、集中しているときや緊張しているときに無意識に起こっています。そして気づかないうちに、歯やあごには毎晩じわじわと負担がかかっている可能性があります。
ただ、必要以上にご心配なさらないでくださいね。サインに気づいて、できることから手を打てば、負担をやわらげていくことができます。この記事では、そのサインとご自宅でできる工夫、歯科医院でお手伝いできることをご紹介します。
歯ぎしり・食いしばりには種類があります

「歯ぎしり」と一口に言っても、いくつかのタイプがあります。
・グラインディング…上下の歯を横にすり合わせるタイプ。「ギリギリ」と音が出るため、ご家族に気づかれやすいのが特徴です。
・クレンチング…音を立てずに上下の歯をぐっと噛みしめるタイプ。いわゆる「食いしばり」です。音が出ないため周囲も気づきにくく、日中のパソコン作業や運転中に起こっている方もいらっしゃいます。
・タッピング…上下の歯をカチカチと打ち鳴らすタイプで、比較的少ないとされています。
これらは医学的には「ブラキシズム」と呼ばれ、眠っている間に起こるものと、起きている間に起こるものに分けて考えられています。大人の場合、音が出ないクレンチングが見過ごされやすい点に注意が必要です。
自分では気づきにくい、こんなサイン
次のようなことが手がかりになります。
・朝起きたときに、あごや頬、こめかみのあたりがだるい
・歯の先端が平らにすり減ってきた気がする
・冷たいものがしみるようになった
・歯にヒビが入っている、詰め物や被せ物がよく外れる
・頬の内側や舌のふちに、歯の跡のような線がついている
・口を開けるときにあごが鳴る、開けにくいときがある
・肩こりや頭の重さが続いている
もちろん、これらがあれば必ず歯ぎしりがある、というわけではありません。ほかの原因が隠れていることもありますので、気になる場合は一度お口の中を見せていただけると安心です。
歯ぎしりはなぜ起こるのでしょうか

原因はひとつではなく、いくつかの要素が重なって起こると考えられています。
よく挙げられるのがストレスや緊張です。日中に感じた緊張が、眠っている間の噛みしめとして表れることがあるといわれています。お仕事や家事で気を張る時間が長い方ほど、心当たりがあるかもしれません。
また、睡眠の状態との関連も指摘されています。眠りが浅くなるタイミングで歯ぎしりが起こりやすいという報告もあり、いびきや睡眠中の呼吸の状態が関係している場合もあります。
そのほか、噛み合わせのバランス、飲酒・喫煙・カフェインなどの生活習慣、服用中のお薬などが関わることもあります。
なお、お子さんの歯ぎしりは大人とは事情が異なり、生え替わりの時期に一時的に見られることが多いといわれています。詳しくは「【小児歯科】夜中にギリギリすごい音!子どもの「歯ぎしり」は放置して大丈夫?」でご紹介していますので、そちらもあわせてご覧ください。
放っておくと、お口にどんな影響があるの?

歯ぎしりや食いしばりのときにかかる力は、食事のときに噛む力よりも大きくなることがあるといわれています。しかも眠っている間は無意識ですから、力の加減がききません。
その負担が長く続くと、歯がすり減ったりヒビが入ったりすることがあります。詰め物や被せ物が欠けたり外れたりしやすくなることもあります。歯を支えている歯ぐきや骨にも力が伝わるため、歯周病がある方では進行に影響することがあると考えられています。
あごの関節に負担がかかれば、口を開けにくい、あごが鳴るといった症状につながることもあります。あごまわりの筋肉の緊張が、肩や首、頭の重さとして感じられる方もいらっしゃいます。
ただし、影響の出方は程度や体質によってさまざまです。「歯ぎしり=すぐに大変なことになる」というお話ではありませんので、どうぞ落ち着いて読み進めてくださいね。
ご自宅でできる工夫

日中の食いしばりは、ご自身で気づいて力を抜くことが対策になります。
おすすめは、「上下の歯を離す」ことを意識する方法です。本来、お口を閉じているときでも上下の歯はわずかに離れているのが自然な状態です。パソコンや冷蔵庫など目に入りやすい場所に「歯を離す」と書いた小さな付箋を貼っておくと、気づくきっかけになります。
そのほか、次のような工夫も助けになります。
・寝る前にぬるめのお湯にゆっくり浸かり、からだの緊張をほぐす
・就寝前のカフェインやアルコールを控えめにする
・寝る前にスマートフォンを見る時間を少し短くしてみる
・頬やこめかみのあたりをやさしくマッサージする
・うつぶせ寝や頬杖の習慣を見直す
すぐに実感できるものばかりではありませんが、続けやすいものから取り入れてみてください。
歯科医院でお手伝いできること

まずはお口の中を拝見し、歯のすり減り具合やヒビの有無、頬の内側の状態、あごの動きなどを確認します。そのうえで、お一人おひとりに合った対応をご提案しています。
よく用いられるのがナイトガード(マウスピース)です。就寝時に装着していただくことで歯にかかる力をやわらげ、歯やあごへの負担を軽くすることを目的としています。お口の型を採り、その方に合わせて製作します。
噛み合わせのバランスが関係していると考えられる場合には、その調整を検討することもあります。歯並びが影響している場合には、矯正治療という選択肢についてご説明することもあります。すでに歯がすり減っていたり欠けていたりする場合は、その部分の修復もあわせて考えていきます。
どの方法が適しているかはお口の状態や生活背景によって変わりますので、まずはご相談いただければと思います。
まとめ

大人の歯ぎしり・食いしばりは多くの方に見られるもので、それ自体がすぐに大きな問題になるとは限りません。ただ、自覚がないまま歯やあごに負担がかかり続けていることもあります。
朝のあごのだるさ、歯のすり減り、頬の内側の線——そんな小さなサインに気づいたときが、見直すきっかけです。ご自宅でできる工夫を取り入れつつ、気になることがあれば歯科医院にご相談ください。定期的な検診の際に、歯ぎしりの兆候がないかを一緒に確認していくこともできます。
医院からのメッセージ
名駅サランおとなこども歯科は、名古屋駅1番出口から徒歩1分。お仕事帰りやお買い物のついでにもお立ち寄りいただける場所にあります。
保育士による無料の託児とキッズスペースをご用意していますので、小さなお子さんがいらっしゃる方も、ご自身の治療にゆっくり集中していただけます。日曜日も診療しており、急なお痛みにも対応しております。
「朝あごが疲れる」「家族に歯ぎしりを指摘された」など、どんな小さなことでもかまいません。どうぞお気軽にお声がけください。
名駅サランおとなこども歯科 院長 妹尾
名駅・名古屋駅の歯医者・小児歯科
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